本記事はフットワークの基礎と連動させた在宅練習を、静音・安全・継続の三点で設計し直す内容です。日々の時間帯や住環境に合わせて選べるよう、週間プランとチェックの仕組みも用意しました!
- 運動量は「短時間×高頻度」を目安にする
- 静音マットで床と家族の負担を軽くする
- 天井高とスイング軌道を先に確認する
- 握りと姿勢を毎回1分だけ点検する
- 前後左右の一歩目を合わせて振る
- 疲労は脚と肩の張りで早めに察知する
- 記録は時間と感覚のメモで十分
- 休む日を決めて回復の質を上げる
バドミントンの素振りを家で続ける設計図|チェックポイント
在宅練習は「短い時間で迷わず始められる」ことが要です。ここでは週間の流れと配分の考え方を示し、初動の負担を小さくします。継続の核心は手順の固定化と負荷の波にあります。やり過ぎを避けつつ、気持ちの波も織り込みましょう。
週間プランの目安
月水金は素振り+フットワーク、火木は可動域と体幹、土は復習と軽いテスト、日は完全休養という一巡が分かりやすいでしょう。各日は15〜25分で切り上げると翌日に響きにくいですね。
開始直後は強度よりも「開始の速さ」を重視し、靴ひもを結ぶ時間も含めて5分以内に動き始める形を作っておくと続きやすいです。
時間配分と休息の組み合わせ
基本形は「2分素振り→1分歩行→2分素振り→1分呼吸整え」を3セットです。間の歩行は脚の張りを逃がし、呼吸の段で肩の余計な力を抜きます。
疲れが残る日はセット数を減らし、代わりにフォームの確認を増やすと学習効果は落ちにくいでしょう。
ウォームアップとクールダウン
準備は肩甲骨と股関節の「滑り」を出す軽運動が中心です。終わりはふくらはぎと前ももの静的ストレッチを20〜30秒ずつ。
深呼吸を混ぜると交感神経の高ぶりが下がり、寝付きや翌朝のだるさが和らぎます。
姿勢とグリップの確認ポイント
膝とつま先は正面、骨盤は軽く前傾、背中は長く保つことを目安にします。
グリップは親指と人さし指の輪が縦長の卵形になる程度の軽さで、指先の遊びを1〜2mm残すと面の微調整が楽になります。
進捗を測る軽いテスト
週末に「同じテンポで20回×3セット」を録画し、肩の上下動と面のブレ幅を観察します。
基準は「上下動が小さく、面が前腕の延長線上に見える割合が増えること」。数値化は粗めで十分です。
注意:在宅では天井や照明に接触しやすい位置があります。スイング上死点を必ず空振りで探り、角度を浅くする代替動作を準備しておきましょう。
- 空振りで天井との距離を把握する
- 正面・斜め・横ぶりの許容角を決める
- 素振り2分→歩行1分→呼吸1分の枠を作る
- 録画位置と明るさを固定する
- 週末に短時間のチェックを入れる
- 1日合計時間の目安:15〜25分
- 静音対策での騒音低減:体感20〜40%
- 休養日の導入で疲労感低下:翌日主観−1〜2
音と安全を両立する環境づくりと用具の選び方

在宅素振りを長く続ける鍵は、床と音と視界の三点です。ここでは静音と安全のバランスを取り、家族や近隣への配慮を含めた環境を設計します。
静音マットと床の保護
厚手マットは衝撃の尖りを和らげます。靴は室内用のクッション性が高いものを使い、踏み込みの角度を浅めに調整すると音はさらに減ります。
スペースが狭い場合は足幅を半足分狭くし、接地時間を短くすることで床鳴りを抑えられます。
天井高とスイング軌道
天井が低いときは斜め前の「削り振り」を中心にします。ヘッド上死点を短くし、肘の畳みを早めると軌道の安全域が広がります。
照明が吊り下げ型なら、振り始めの位置をやや外側に置くと接触の不安が減ります。
家族や近隣への配慮
時間帯ルールを先に決め、開始前にひと声かけるだけで心理的な抵抗が下がります。
扉や窓の開閉音、床のきしみも意外と響きます。最初に音の出やすい箇所を把握しておくとトラブルを避けやすいですね。
静音重視
- 厚手マット+室内シューズ
- 斜め軌道中心でヘッド短縮
- 踏み替えを小さく速く
スペース重視
- 短尺ラケットや素振り用棒
- 肘主導でコンパクトに
- 片足軸の回旋を小さく
- 開始前に窓と戸のロックを確認
- 照明と天井の接触リスクを把握
- 滑りやすい靴下は避ける
- 手汗が多い日はグリップを替える
- 疲労時は踏み込みを半分にする
【事例】ワンルームでの在宅練習。厚さ1cmのEVAマットを二重にし、踏み替えの接地角を浅く調整。帰宅後の20分でも騒音の苦情は出ず、肩の張りが減って続けやすくなった。
フットワークと連動させる素振りドリル
素振り単独では球際の足が育ちにくいことがあります。そこで、一歩目の方向性と「打って戻る」をセットにして反復します。足と面の同期が整うと、試合での立て直しが速く感じられるはずです!
前後左右の一歩目を合わせる
前は母指球から、後ろは小指側で地面を押す意識を持つと、軸が崩れにくくなります。
一歩目の幅を「自分の足長×0.8」を目安にすると、踏み替えがスムーズです。
ヒット後の戻り足と体幹
打点の余韻を切りすぎず、上半身の向きを半歩分だけ戻す癖をつけます。
腰が遅れると面が上向きになります。腹圧を軽く保つと戻りが整いますね。
影呼吸とリズムカウント
「スッ」で出て「タッ」で戻る擬音カウントは在宅でも有効です。
息を止めがちな方は「ス」だけ鼻吸気にして、戻りを口から細く吐くと、肩の力みが抜けやすくなります。
Q&A
Q. 家が狭くて踏み込めません
A. つま先の向きを打点方向に合わせ、膝は前に出しすぎない範囲で小さく刻むと安全域が広がります。
Q. 息が上がりやすいです
A. セット間の歩行を増やし、素振りは1分刻みに。呼吸の音量を小さめに意識すると静音にもつながります。
Q. 面が安定しません
A. 指先の遊びを1〜2mm残し、親指の当て角を微調整。録画で手首の折れを確認すると原因が見えます。
- 一歩目:方向一致が最優先
- 戻り:腰と胸を半歩戻す
- 呼吸:鼻→口の静かな切替
- 面:腕と前腕の一直線を意識
- 頻度:短時間×高頻度が目安
スプリットの位置:足幅=肩幅+半足
出足の角度:目安30〜45度
戻りの時間:打後0.5〜0.8秒
ミニ用語集
- 一歩目:最初の方向づけの足
- スプリット:微小ジャンプの着地準備
- 削り振り:斜め前に浅く払うスイング
- 上死点:ヘッドが最も高い位置
- 腹圧:腹回りの内圧で体幹を保つ感覚
よくある失敗と回避策
失敗:踏み替えで踵から着地する→回避:母指球から静かに置く。
失敗:腕だけで速く振る→回避:出足と面を同時に動かす。
失敗:呼吸が止まる→回避:擬音カウントで切替を習慣化。
球質を意識したラケット面とリズムの作り方

シャトルがない素振りでも、面の向きと速度の変化を想像しながら振ると実戦への橋渡しになります。テンポを操作すると体のどこで速度が乗るかが見え、コースの再現性が高まりますね。
面の角度と入射イメージ
斜め前の削り振りでは、フェイスは手の甲と平行に近づきます。面が上向きになりやすい方は、肘を身体の前に置く時間を少し長くすると、角度が落ち着きます。
入射の想像は、床から天井に向けた浅い扇形を描くと安全です。
反復速度のコントロール
1回目ゆっくり、2回目ふつう、3回目は70%で速く、の3本を1セットにします。
速度の揺らぎを意図的に作ると、力みの発生点が見え、肩の無駄な緊張を外しやすくなります。
代表ショットへの落とし込み
ドロップの想像では、ヘッドの減速を「やさしく置く」感覚で表現します。
スマッシュの想像では、前腕の回旋を小さめにし、肩の外旋を急がずに加速の山を少し遅らせると静音性が保てます。
- テンポ操作:ゆっくり→普通→70%速い
- 角度:削り振りは手の甲と平行目安
- 力み対策:減速の感覚を長めに取る
注意:速さの練習は短時間で切り上げます。肩に熱感が出たら即終了し、翌日に回すほうが全体の効率は上がります。
- 肘を前に置いて入射を作る
- 面の角度を扇形でイメージ
- 3段階のテンポで1セット
- 録画で肩の上下動を確認
- 翌日の疲れ具合をメモ
- 角度の安定で面ブレ体感−10〜20%
- テンポ操作で力みの自覚+
- 緩急導入で静音性の体感+
体力と可動域のベース作り
ケガを避けて続けるには、股関節・足首・肩甲帯の滑りを高めることが近道です。素振りの合間に入れる短時間の補助運動で十分に整います。
股関節と足首の可動域
壁に手を添え、片脚の付け根を小さく回すだけでも足運びが軽くなります。
足首は踵を上げ下げするカーフレイズを10回×2でOKです。ふくらはぎの張りが強い日は回数を減らして様子を見ましょう。
肩回りと肩甲骨の滑走
肘を身体の前に出し、肩甲骨を前後に軽く滑らせると、面の微調整がしやすくなります。
ゴムバンドがあれば、軽い外旋と内転を各10回ずつで十分です。
ケガしやすい部位への配慮
腰と膝は疲労が溜まると動きが硬くなります。違和感がある日は踏み込みを半分にし、上半身中心の素振りに切り替えましょう。
睡眠と入浴の質が上がるだけでも回復は変わります。
- 股関節:小さな円運動で滑りを出す
- 足首:踵の上下でふくらはぎ活性
- 肩甲帯:肘前出しで滑走を誘導
- 痛み:無理せず量を下げる
- 睡眠:就寝前の画面時間を短縮
補助運動の利点
- 動き出しが軽くなる
- 面の微調整が安定
- 疲れの溜まり方が緩やか
留意点
- 回数は少なめで十分
- 痛みは中止の目安
- 翌日の張りを記録
- 週あたりの補助運動:3〜5回
- 1回の所要時間:5〜8分
- 疲労感の低減:体感−10〜20%
記録と評価の仕組みで習慣化を支える
在宅練習は他者の目がないため、小さな指標で自分を励ます設計が役立ちます。完璧な記録は不要で、続いた日数と気分のメモだけでも意味がありますよ!
ミニ指標での自己評価
「開始までの時間」「面のブレ感」「息の乱れ」「肩の張り」の4項目を0〜2で付けます。
合計が3以下なら強度を上げず、3以上なら次回に少し増やすなど、シンプルな条件分岐で十分です。
ルーチン化とトリガー設計
帰宅→着替え→マットを敷く→水を置く→録画ON→開始、の一連を毎回同じ順にします。
動作が連なると意思の消耗が減り、開始のハードルが下がりますね。
モチベーションの微調整
週1回だけ「新しい視点」を入れます。例えば面の角度ではなく「足音の小ささ」を評価軸にしてみる、など。
指標が変わると飽きが和らぎ、続ける気持ちが戻りやすくなります。
用語ミニ集
- 指標:判断の拠り所となる小さな数値
- 条件分岐:結果に応じた次の行動の分け方
- トリガー:習慣を始める合図になる行為
- 主観指標:自分の感覚を数値化したもの
- 客観指標:録画や時間などの外部情報
Q&A
Q. 記録が面倒で続きません
A. 〇×だけでもOKです。後で見返すときに十分な情報になります。
Q. 点が悪いと落ち込みます
A. 点は「次の行動のヒント」と捉え、量を下げる合図にします。失敗ではありません。
よくある失敗と回避策
失敗:完璧な記録にこだわる→回避:三項目だけに絞る。
失敗:点がブレて比較できない→回避:同じ時間帯に実施。
失敗:目的がぼやける→回避:週頭に一言テーマを書き出す。
まとめ
家での素振りは「短時間×高頻度」「静音と安全の線引き」「フットワークとの同期」がそろうと、効果と続けやすさが両立します。
週間プランの骨格を決め、環境と手順を固定し、記録で小さく評価する。その流れを繰り返すだけでも手応えは着実に積み上がります。
迷ったら、まずは2分の素振りから始めてみましょう。面の角度と一歩目に意識を置き、疲れたら早めに切り上げる。
その地味な積み重ねが、コートでの一歩の速さと安定につながるはずです!


