ここでは打感(球の乗りと弾き)、バランス(ヘッドの重さの分配)、重量やグリップ、ガットとの相性までを一枚の地図にして、迷いを減らす目安を置きます。まずは用途と体力に合わせ、無理のない一本から始めてみませんか?
- 狙いはパワーか操作性かを先に決める
- シリーズの役割を理解し候補を絞る
- 3U/4Uの重量は体力と頻度で選ぶ
- グリップは手の厚みと汗量で調整
- ガットの種類とテンションも同時設計
- 試打や練習の球質で最終判断する
- 半年〜1年の再点検でブレを抑える
バドミントンのラケットはヨネックスがおすすめ候補|全体像
最初に選定の物差しを共有します。ヨネックスはシリーズごとに明確な設計思想があり、打点の高さやスイングの癖に合わせやすい点が強みです。選ぶ順序は「目的→シリーズ→重量/バランス→グリップ→ガット/テンション」の流れが目安です。
注意:見た目や流行だけで決めると、体力と用途のズレが起きやすいです。目的を一つに絞り、例外は試打でのみ検討すると失敗が減ります。
基準の第一は「どの球を通したいか」です。スマッシュの威力を底上げしたいのか、レシーブやドライブを軽く回したいのかによって、求める反応は変わります。第二は「身体の負担」です。数ゲーム続けてもスイングの軌道が崩れにくい重量が現実的な最適値になります。
手順ステップ(初回選定):①目的を一語で決める(例:粘り/速さ/威力)→②対応シリーズを3本に絞る→③3U/4Uを片方に仮決め→④グリップ太さを試し持ちで調整→⑤ガット/テンションの初期値をセット。
打感を言語化してズレを減らす
打感は「球が乗る」「弾きが速い」の二軸で語ると共有しやすいです。乗る感覚はラリーの安定やネット前の細工に寄与し、弾きはドライブやレシーブの速さに寄与します。
どちらを優先するかを決めてから、シリーズの特性に当てはめると候補が自然に絞れます。
バランスポイントの考え方
ヘッドヘビーは打ち抜く時に威力が乗りやすく、ヘッドライトは取り回しが軽く連続守備で有利です。イーブンは両立の中庸で、長時間のゲーム運用に向きます。
体力に自信が薄い場合はヘッドライト寄りからのスタートでも十分です。
重量(U表記)の現実的な目安
3Uは安定感と球の質で有利、4Uは振り抜きと回復の速さで有利です。週1〜2回の一般層なら4Uから、競技志向で体力に余裕があるなら3Uからが入り口の目安です。
同じシリーズでも3Uと4Uで性格が変わるため、候補を二つ用意すると判断がブレにくいです。
グリップとシャフト硬さの相性
細めのグリップは手首の可動域が広がり、太めは面の安定に寄与します。シャフトは硬いほど入力のピークが必要になり、柔らかいほど軽い力で球が出ます。
迷ったらやや柔らかめを目安にし、ガットやテンションで微調整すると扱いやすいです。
ガットとテンションの初期設定
打感が硬いと感じやすい方は、反発寄りのガットを低めのテンションにするだけで球離れが軽くなります。逆に弾きが強すぎるなら、球持ち系ガットを中間テンションにしてコントロールを取り戻します。
初期値を決め、2〜3回の練習で微修正する流れが実戦的です。
ミニ用語集:U表記=重量区分。BP=バランスポイント。面安定=インパクト時のブレの少なさ。球持ち=シャトルが弦に触れている体感時間。弾き=球離れの速さ。落差=スマッシュの沈みやすさ。
シリーズ別の特徴と向き不向き

ヨネックスはシリーズの役割が明確です。パワー型、スピード型、コントロール型の三つを軸に、同シリーズ内でも重量や硬さで性格が変わります。ここでは代表ラインの方向性を整理し、プレーの目的へ結びます。
一般的な傾向として、ASTROX系は沈む球で押したい人、NANOFLARE系は速い展開で守備と連続攻撃を回したい人、ARCSABER系は球持ちと置き技を重視したい人に向きます。ただし同名でも派生モデルがあり、硬さと重さ、フレーム形状で手触りが変わる点は前提に置いておきましょう。
メリット
目的ごとに候補が明確で、比較と試打の効率が上がります。練習の記録もシリーズ軸で共有しやすいです。
留意点
同シリーズでも重量と硬さで別物に感じます。表の印象だけで断定せず、実際の球質で上書きしましょう。
ミニ統計(目安):ヘッドヘビー使用者はスマッシュ決定前の準備球で得点が増える傾向/ヘッドライト使用者はレシーブ連続回数の伸びで失点が減少/イーブンは総合で疲労の波が小さく長丁場に向く傾向。
パワー型の方向性
ASTROX系は打点を前で捉えた時の伸びと落差が出やすく、後衛の連続攻撃やシングルの押しに向きます。3Uで面を強く保つと威力が乗り、4Uでは振り回しの回復が速くなります。
ネット前での細工はやや手数を使うため、ガットで球持ちを補う発想が扱いやすいです。
スピード型の方向性
NANOFLARE系は取り回しの軽さとドライブの抜けで優位が作りやすいです。守備の立て直しと前衛の詰めに強みが出ます。
ただし威力を出すにはタイミングの再現が必要になるため、テンションを控えめにして面の安定を確保する設計が現実的です。
コントロール型の方向性
ARCSABER系は球持ちが良く、置き技やコースの微調整がしやすいです。ラリーの長さが伸びても面の収まりが良く、守備から攻撃への切替が滑らかです。
パワー不足を感じるなら重量を一段階上げ、ガットをやや反発寄りにするとバランスが整います。
ミニFAQ:Q. 同シリーズで迷う? A. 重量と硬さが違えば別物です。まずは重さだけを固定して比べるのが近道です。Q. 型落ちはどう? A. 状態が良ければ選択肢です。グロメットやフレームの傷は念のため確認しましょう。Q. 初心者でも上位機種は使える? A. 目的に合うなら問題ありません。テンションで負担を下げるのが目安です。
重量とグリップサイズの選び方
使い続けられる一本は身体との相性で決まります。重量とグリップは疲労度、面の安定、復帰速度に直結します。ここではU表記とグリップサイズの目安を置き、迷いを減らします。
同じショットでも、3Uと4Uではスイングの負担と球質が変わります。連続ラリーで面が開く感覚があるなら重量を見直す価値があります。グリップは太さだけでなく巻き方でも差が出ます。乾燥系のグリップは滑りにくく、ウェット系は吸い付く感触で手首の可動に影響します。
ベンチマーク早見:3U=安定と球の重さ/4U=回転と回復の速さ/G5=平均的な手に合いやすい/G6=細めで操作寄り/週1〜2回なら4U寄り/週3以上や競技志向は3U寄りが候補。
- 練習後半の面のズレ方を観察する
- 3U/4Uのどちらで疲労が軽いかを比較
- グリップは太さと巻きで微調整する
- 汗量に合わせて素材を選ぶ
- テンションを2ポンド刻みで試す
- 翌日の腕の張りも記録に残す
- 3回の練習で方向性を固める
ミニチェックリスト:後半で振り遅れが増える/面の開きが出る/レシーブの押し返しが弱い/前衛の詰めに遅れ/指先の力みが抜けない/グリップが回る感覚がある。
3Uの現実的な使いどころ
シングルや後衛中心で球の重さを出したい時、3Uは安心感があります。面がぶれにくく、押し込む球で有利が作れます。
ただし連続守備での回復は重くなるため、テンションやガットで弾きを足してバランスを取ると扱いやすいです。
4Uの現実的な使いどころ
ダブルスの前衛やレシーブの連続で速さが欲しい時、4Uは強みが出ます。振り回しの軽さが余力を生み、終盤の精度が落ちにくいです。
威力不足を感じたら、ヘッドがやや重い個体や反発寄りガットで補うと実戦で噛み合います。
グリップと怪我予防の視点
太すぎると手首の可動が抑えられ、細すぎると握り込みが強くなり前腕に負担がかかります。
指先が自然に掛かる太さを基準に、オーバーグリップで微調整する発想が長く続ける上で有効です。
プレースタイル別のおすすめ候補と実例

目的に対してシリーズを割り当てると選択が速くなります。ここでは代表的なプレー像に対して候補シリーズと併せたい設定を表にまとめ、具体的な調整の方向を示します。あくまで入口の目安として捉え、実際の球質で最終判断を重ねましょう。
| スタイル | 狙い | 候補シリーズ | ガット目安 | テンション目安 |
|---|---|---|---|---|
| 後衛パワー | 落差と伸び | ASTROX系 | 反発寄り0.68〜0.70 | 24〜26lbs |
| 前衛スピード | 詰めと連打 | NANOFLARE系 | 反発〜中庸 | 22〜24lbs |
| 配球コントロール | 置き技重視 | ARCSABER系 | 球持ち寄り | 22〜25lbs |
| 守備安定 | 回復の速さ | NANOFLARE系 | 中庸 | 21〜23lbs |
| オールラウンド | 長時間運用 | ARCSABER系 | 中庸〜球持ち | 22〜24lbs |
| ジュニア/女性 | 負担軽減 | NANOFLARE/軽量系 | 柔らかめ | 20〜22lbs |
同じスタイルでも、試合の局面やパートナーとの役割で微調整が必要です。後衛担当でも、守勢での立て直しが増えるならテンションを少し下げ、面の安定を優先する選択が合理的です。前衛で詰め切れない時は、ガットを反発寄りに寄せて初速を補うのも一案です。
よくある失敗と回避策:
威力を求めて硬さを上げ過ぎる:入力のピークが細り、実戦で球が浮きます。重量やガットで段階調整を。
軽さを優先して面が暴れる:グリップを太くし、テンションを1〜2下げると収まりが戻ります。
シリーズの評判だけで決定:用途と体力の軸に戻り、練習での球質で上書きする流れが現実的です。
「重いから強い」「軽いから速い」だけでは語れません。自分の一番多い局面で、再現しやすい球が出ることが価値です。
初心者が入りやすい組み合わせ
やや柔らかめのシャフトと4U、テンションは中間から始めると学習が進みやすいです。
フォア/バックの面作りが整い、連続ミスが減れば、ガットや重さで少しずつ個性を足していく流れが扱いやすいです。
競技志向の調整の考え方
目的の一本化が効きます。例えば後衛の押しを作りたいなら、3Uとヘッドヘビー寄りで土台を作り、前衛の負担が増えた時だけテンポを戻す設計が実戦的です。
数字の記録(速度/成功率)で微修正の方向が見えます。
ダブルスの役割と候補の分担
前衛はNANOFLARE寄り、後衛はASTROX寄りで役割が噛み合います。
ただし相手の配球が速いなら、前衛のテンションを少し下げて面の安定を優先し、後衛は球持ちガットで準備の球を厚くするなど、連携で整えると効果が上がります。
ガットとテンションの相性を設計する
ラケットの性格を引き出すには弦の設定が肝心です。弾き寄りか球持ち寄りか、テンションは何ポンドが体力と狙いに合うかを、段階的に決めていきます。ラケットを替える前に、ガットで上書きする余地が多くあります。
弾き寄りは初速が出やすく、レシーブやドライブの回転に寄与します。球持ち寄りはコントロールとネット前の細工に寄与します。テンションは高いほど面が硬くなり、低いほど球離れが緩みます。週一の方は低めから、頻度が高く筋力がある方は中間以上からのスタートが現実的です。
- 反発寄り:初速と弾きで守備が軽くなる
- 球持ち寄り:置き技とコースの微調整向き
- 中庸:両立しやすく汎用性が高い
- 低テンション:面が安定し疲労が軽い
- 中テンション:操作と威力の折衷
- 高テンション:入力に自信がある方向け
- 気温が低い日はテンション低めが目安
- 湿度が高い日は弾き寄りで補正
注意:テンションを一度に大きく動かすより、2lbs刻みで調整すると変化が追いやすいです。記録は「狙い→設定→体感→結果」の順で残すと再現が高まります。
手順ステップ(設定の進め方):①狙いを弾き/球持ち/中庸から仮決め→②テンションの初期値を決める→③ラリー中心で球質を確認→④ミスの方向(長短/左右)で修正→⑤試合一本で最終確認。
パワー型との相性
ASTROX寄りの一本に反発ガットを合わせると威力が出やすいですが、面が暴れるなら中庸へ戻して安定を優先します。
テンションは練習量に応じて調整し、終盤で球が浮くなら1〜2lbs下げると収まりが戻ります。
スピード型との相性
NANOFLARE寄りに球持ちガットを合わせると、詰めと置きのバランスが整います。反発寄りで速さを出す選択もありますが、守備の面が薄くなるならテンションを下げて厚みを足すと安定します。
前衛の詰め重視なら反発寄りの中間テンションが目安です。
コントロール型との相性
ARCSABER寄りは中庸〜球持ちが噛み合います。ネット前の高さ調整がしやすく、ストレート主体の配球でもズレが少なくなります。
威力不足はテンションを上げる前に反発ガットへ寄せてみると、負担が増えにくいです。
予算と購入のタイミング、メンテと更新の目安
長く使うには費用配分の設計が役立ちます。ラケット本体だけでなく、ガットの張替やグリップ交換、ケースやチューブの備品まで含めて計画すると、無理のない更新が続きます。新品と中古の選択、モデル更新のタイミングも整理します。
新品は保証と状態の安心が利点で、初期設定の再現が簡単です。中古は価格面の余地がありますが、フレームやグロメットの摩耗は要確認です。モデルチェンジ直後は前世代が流通しやすく、実力に対してコストのバランスが取りやすい時期でもあります。
メリット
計画的な張替とグリップ更新で打感が安定します。結果のブレが減り、練習の蓄積が形になりやすいです。
デメリット
更新を先送りにすると面の反応が鈍り、判断の矛盾が増えます。費用は小刻みに配分するほうが全体で軽くなります。
ベンチマーク早見:ガットは使用10〜20時間で点検/グリップは汗量で2〜6週の交換目安/モデル更新は1〜2年で検討/壊れ防止に持ち運びはケース使用/温湿度でテンション±1〜2lbs調整。
新品と中古の判断軸
新品は初期不良や真円の安心感があり、基準作りに向きます。中古は状態が良ければ狙い目です。
フレームの歪み、塗装下のクラック、グロメットの削れ方を見て、張り上げ後の面の音で最終確認すると判断が確かになります。
買い替えのサイン
同じ設定でも球が浮く、面の音が鈍い、グロメットの摩耗が進むといったサインが出たら見直し時期です。
同一シリーズで重量や硬さを一段階だけ動かすと、体への負担を抑えた上書きがしやすいです。
費用配分の現実解
本体に偏らず、ガット予算を年間で組み、シーズンごとにテンションを見直すと費用対効果が上がります。
練習頻度を基準にして、張替の回数を先に決めると、必要な時に迷わず手を打てます。
ミニFAQ:Q. 初めての一本はいくらが目安? A. 用途に合えば幅広く選べます。張替やグリップ費も含めて配分すると満足度が上がります。Q. 予備は必要? A. 試合に出る方は同設定の予備を1本用意しておくと安心です。Q. 季節で設定は変える? A. 気温と湿度でテンションを微調整すると球質の安定につながります。
まとめ
ヨネックスはシリーズの役割が明確で、目的に合わせて候補を整理しやすい設計です。まずは「何を通したいか」を一語で決め、対応シリーズを3本に絞り、重量とバランス、グリップ、ガット/テンションへ順に落とし込む流れが現実的です。
パワーならASTROX系、スピードならNANOFLARE系、配球や置き技ならARCSABER系を入口に据え、3U/4Uとテンションで体力に合わせて微修正しましょう。練習では球質の記録を残し、2〜3回の上書きで最終形へ寄せるだけでも再現性が上がります。
迷ったら、まずはやや柔らかめの設定と中間テンションから。そこに自分の試合で多い局面を重ね、必要な方向へ一段ずつ足していくと、一本の価値が自然に高まります!


